はじめに
弊社クロスマートの3つのバリューの中に「現場」というものが含まれています。
この「現場」というバリューには、従業員一人一人がお客様と向き合い、業務の解像度を上げることが、良いプロダクトを提供するために大切であるというメッセージが込められています。
この現場第一主義の指針はもちろん我々エンジニアも例外ではありません。
実際に、弊社のエンジニアは結構な頻度でお客様の現場に訪問させていただいております。
とはいえ、普段PCとばかり向き合っている私としては、お客様の現場に同行することは少しハードルが高く感じるものです。
たとえば、正直にいうと
- お客さんの現場に行った方がいいのは漠然と理解できるけど、正直その時間を開発に充てた方が貢献できるのではないか。
- あまりお客様の現場に行ったことがないので、お客様に失礼なことを言ってしまわないか。
- なんなら、営業さんからお客さんのお話を聞くくらいでいいんじゃないか。
なんて言葉が頭にチラつきます。
そこで今回は、エンジニアがお客さんの現場に訪問する意味・目的について改めて考え、お話できればと思います。
エンジニアがお客様を知る必要がある理由
まず初めに、エンジニアがお客様の視点に立つ重要性について考えます。
探索的にプロダクトを作っていくようなアジャイル開発(に限らないかもしれませんが)では、お客様に届ける価値を最大化するためエンジニアとビジネス側が相互に密にコミュニケーションをとっていくことが重要だと考えます。
具体的には、我々開発者は「技術的な難しさ・複雑さ」と「お客様に届けられる価値」のトレードオフの中で、何を・どう 作るかの判断をし続ける必要があります。
そういった判断の際に、お客様の業務のことや困り事を知らずに、正しい判断をすることはできません。
これは一例に過ぎませんが、プロダクトの方針を考える役割の人と実際に作る役割の人の間で過度な役割分担が進んだ場合、情報の分断が発生してしまい良いプロダクト開発を行うことができないのではないかと思います。
その過度な役割分担が生じないために、エンジニアであってもお客様をちゃんと知ることが大切です。
エンジニアがお客さんの現場に行く理由
お客様の業務を知りたいと考えた時には、以下のようなアクションを取ることができます。
- CSさんからいただくお客様の要望を聞く
- 社内のドメインエキスパートにインタビューする
また、開発チームが主導となる活動として、以下のアクションを取ることもできます
- ログなどの解析
- モニタリング
これらも紛れもなく、お客様のことを知る手段になります。
では、情報がこれだけある中で、実際にエンジニアがお客さんの現場に訪問する理由とはなんでしょうか。
私が思う、実際に現場に訪問する理由は以下の三つです。
- 実際に開発しているサービスをお客様が使っている様子を見ることができる
- 実際にお客様が仕事をしている環境を知ることができる
- モチベーションが上がる
一つずつ掘り下げていきます
実際に使っている様子を見ることができる
お客様の働かれている現場に訪問させていただくと、実際に自分らが開発しているサービスを使っている様子を見学させていただくことができます。そして、エンジニアの視点でお客様の使っている様子を見ることで、これまで気づくことが難しかったことに気づくこともできます。
例えば、以前私が訪問させていただいた際には、画面上でクリックした時に画面の構成要素が変化し誤クリックが発生している事に気づくことができました。また、実際に直近追加された機能が、どのようにお客様の仕事を改善しているかについても、実際に見て確認することができます。
このように、実際に使っている使用感を実際に見させていただくことで、更なる業務改善に繋げることができるチャンスを得ることができます。
実際にお客さんが仕事をしている環境を知ることができる
皆さんは、お客様がどのような解像度のディスプレイを使用しているか、また、どのようなスペックのコンピュータを使用しているかご存知でしょうか。二つ以上のツールを画面に表示しながら作業することはできる環境なのでしょうか。
はたまた、机の上に確保できるスペースはどのくらいあるのでしょうか。
バーティカル SaaSという特性上、実際の現場には、我々が想像できる状況とは異なることが多くあります。実際にお客様の現場を見学させていただいて、初めて本当にお客様の要望の背景を理解できることがたくさんありました。
我々は、ソフトウェアという道具を作る以上、その道具がどのような環境で使われているかを知る必要があります。
繰り返しになりますが、正しい情報を得ることができないと、良い判断をすることができません。実際に現場に足を運びハッとさせられる体験を通して、現場で実際に何が起きているのかを理解することが、良いプロダクトを開発することに繋がると私は確信しております。
モチベーションが上がる
これは自分だけかもしれませんが、私は実際に使ってくださる方を目の前にすると、仕事のモチベーションがとても上がります。
実際に現場に同行させていただくと、お客様から「新機能がとても楽しみ」「以前のリリースがとても助かっている」など、激励の言葉をいただくこともできます。それが目的で訪問をしているわけではないですが、そのような言葉を直接いただけると、とても頑張ろうという気持ちになります。
それだけでも、私はお客様の現場に行く価値があると強く感じております。
おわりに
今回は、エンジニアである私が、エンジニアが現場を直接目で見る意義について書かせていただきました。
弊社では、今回紹介させていただいたように、お客さんとの距離が近いところで開発に携わることができます!少しでも興味をお持ちいただけたら、ぜひ採用ページをご覧いただきたいです!
https://xorder.notion.site/386c6fdd18cc4a919ce4bb9e8143fd28?pvs=21
これからも現場を大切に。お客様の価値を最大化できるよう、開発に勤しんでまいります!
書いた人
往蔵隆成(@3l4i5)
- テックリード/バックエンドエンジニア
- 登山が好きです!