前置き
自己紹介
はじめまして。
紆余曲折を経てクロスマート株式会社に入社し、インサイドセールスのチームを経て、4月からプロダクトマネージャーを兼任しております、森(@monroo12)です。
最近このテックブログが立ち上がり『みんないい話書くなぁ。まぁまだ2ヶ月だし”テック”ブログはなぁ』と気を抜いていたらそんなこと有無を言わさず白羽の矢が立ったので、旅行で遊びに来た北海道でPC開いてます。
今回は旅行中のちょっとした空き時間ですが、クロスマート株式会社はフルリモートも歓迎です。フルリモートの感じは弊社エンジニア(@yhei_hei)のラジオトークでも語られているのでお時間あればぜひ聞いてみて下さい。
PM2ヶ月のペーペーが”テック"ブログという土俵で語れることは多くないので、今回は「クロスオーダーのPMとして就任後2ヶ月間を赤裸々に。」というテーマで記事を書かせていただければと思います。
大体5分ほどで読み流せる軽い内容かと思いますので、お昼ごはんついでに見ていただけると嬉しいです。
全体感こんな話をします。
想定読者
この文章に関する免責
- 私自身はプログラムを書いた開発経験もなく、開発チームにがっつり入るのはほぼ初めての新人PMです、言葉や概念間違っていたらすみません
- 特殊な内容はないかもしれませんが、生のお話をできればと思っています
- 現在クロスマートはプロダクトチーム13名(業務委託含む)なのでそれくらいの規模のチームの話と思って聞いていただけると幸いです
突然のPMジョインの難易度は?
クロスマート株式会社は食品流通のDXを実現する、バーティカルSaaSを提供する会社です。一般的にバーティカルSaaSの開発では、業界解像度の高さ(粗業界特有の商習慣、業務フロー、現場の声のリアルさ)が必要と言われています。
新しい業務フローを生み出すというよりは、現時点で誰が、どのような業務を、なんのツールを使って、どの様に成果を生み出しているのか?
を理解しないと、通常業務とハレーションが起きて逆に複雑化する。ということが起きるからかな?と今では理解しています。
もともと、入社から半年はインサイドセールスという営業チームに近い部署にいたため一定の業界解像度はあると自負しています。
それでも現場の、個人の業務フローまで理解しているかと言うとまだまだだったなと思います。
そういった意味では、クロスマートでは『ドキュメントの重要性』が浸透しており、クロスオーダーが生まれた経緯や、過去のお客様インタビューのログ、お客様の作業の現場にお邪魔して見学させていただいたログ、社内の業界勉強会の動画など、開発における業界解像度の重要な部分を追体験をするには十分すぎるほどの情報がありました。
また、もうひとりのPM杉原が前回の記事で書いている通り、Flyleというお客様の声を吸い上げて開発に生かす。そういったログもあるためキャッチアップにはすごく役立ちました。
※参考:杉原のテックブログ記事
PMとしてのスタートで意識したこと
『過去の情報は積極的にインプットする』
- 前段にも書いたドキュメントや、現場の業務動画、Flyleに溜まったお客様の声など既に過去話に上がったであろう、情報や知識については積極的にインプットをする。
- 一般的に変だと思う仕様があっても業界の業務フローを考えると必要な仕様だったりするので検討された議事録なども読むようにしました
『今の現場の声を集めに行く』
- フィールドセールスや、カスタマーサクセスのメンバーにご協力いただき、今検討頂いているお客様や、既にクロスオーダーを活用頂いているお客様の商談にたくさん同席させていただきました。ドキュメントでは伝わらない、細かい業務への機微や、現在の業務フローへの課題などつぶさに伺うことが出来ました
- また、セールスメンバーによる卸売市場の見学ツアーや、お客様の業務現場への訪問など様々な方法で現場の温度感をキャッチアップできる仕組みがクロスマートにはあります
『開発メンバーの人となりを知る』
- 開発知識や、業界知識をつけることは前提ながら、何よりもチームで開発するものなので、事前に開発メンバー13人の皆様と15分ずつ面談をお願いしました。直接業務ではないにも関わらず快く受けてくださる空気感、チーム感があります
- ①業務の得意領域(技術的な)、②業務の苦手領域(技術的な)、③業務の得意なコミュニケーション方法(タイミングやツール)、④好きな仕事の進め方、⑤仕事において嬉しい、いやな、人、こと、雰囲気、組織、仕事、などなど。SlackやMTGだけではつかめない人柄もわかってとてもいい時間でした
どのようにスプリントを回しているのか?
開発の全体の流れは杉原の記事にもかかれている、これがわかりやすいかもしれないです。
日々のバックログ作成編
事業を見通した大型案件の実行
- 日々の営業活動、市場を見た必要機能、新規事業など今後のクロスオーダーの大きな成長に必要な機能を考えます
- 既存のリソースや新規採用の必要性なども踏まえて、『ロードマップを揉む会』として大きな視点で開発計画のスケジュールを揉んでいます
- 決まった方向性はお客様のヒアリング、ストーリー作成などを行い、ユースケースを元にチケットを切り、アサインしバックログを作成します
日々の改善案、追加機能案の実行
- 営業活動や、カスタマーサクセスの活動の中で生まれた要望や課題はリアルタイムに報告され、Flyleにためられます
- Flyleにためられた案件は要望を上げたメンバーおよび、エンジニアの集まる『Flyle定例』で話し合い優先度や背景の確認、簡単な仕様を確認してチケットを発行します
- 通常こういう改善案を揉む会はめんどくさいMTGになりがちだと思うのですが、一定のゲーム性を持ちながらエンジニア、営業メンバー双方楽しみながらも冷静に案件判断が出来ています
全体計画編
スプリントプランニング(2週間に1回)
- クロスマートでは2週間1スプリントで開発スプリントが回されています
- 開発メンバーが全員集まりスプリントプランニングを実行しています
- プランニングポーカーを活用しフロントエンド、バックエンド、インフラ双方向から工数を確認しながらポイントを見積もっています
開発メンバーが13人とスクラムが大きくなってきたこともありスプリントプランニングも重くなってきたため、チームを分けてみる。
自己見積もり可能な小さいチケットは事前に見積もって挑む、などスプリント関連についてもPDCAを即座に回しながら負荷のない開発が実行できています
デイリースクラム(毎朝15分)
- 毎朝15分オンラインでデイリースクラムを行っています
- PMからKPIの共有、ベロシティ進捗の確認、各メンバーのチケット進捗の確認、ほうれんそうを行う場となっています
- 『デイリースクラムっている?』みたいな文脈はたまにあるかもですが、クロスマートはフルリモートメンバーが居ることもあり日々の状況確認だけでなく、開発メンバーの調子の確認など実行する意味は大きいなと感じています
仕様設計編
大型案件の場合
- 背景把握、ストーリー設計、要求整理の段階から必要に応じてセールスメンバー、カスタマーサクセスメンバー、エンジニア含めて、お客様にとって正しい課題解決ができる要求を整理していきます
- その後は小さくても毎週プロジェクト定例を行い仕様を叩き上げていきます。ログとして議事録、PRDを整理、可視化しながら認識の齟齬がないように進めていきます
小型案件の場合
- PMとしては、叩くことができる目に見えるものをとにかく早く作り上げ、関係者とともに細かい仕様の詰めを行っています
- Figma、スライド、Canvaなどを活用しながら少しでも目に見えるものを大事に進めています
- 必要に応じて、Slack、Slackハドル、Zoom,対面などを使い分けスピードを持ちながらも認識の齟齬が生まれない開発進行を意識しています
これだけだと日々の開発案件のことしか進まないので、技術定例という、今のクロスマートにたいして、解決しないといけない技術的な話のみを切り出してガッツリ話す会議を設定し、技術アプローチの課題解決にも向き合っています。
リリースからの振り返り編
リリース後の機能デリバリーについて
- リリースされた機能はお客様に届いてこそ価値がでるものなので、様々な方法でリリースの連絡をしています
- 『Slackリリースチャンネルによる連絡』
- 機能詳細や、動画キャプチャ、課題報告者へのメンションを行います
- 『朝会による報告』
- クロスマートでは月水金に全体の朝会があり、その場でのリリース報告が行われています
- 『Slackリリースチャンネルによる連絡』
数字やユーザーの声での振り返りについて
- お客様の利用状況に係るものに関してはしっかりと数値でも振り返ります
- 事業の目標と開発の目標を紐付けすぎるとやりにくい、なんてこともあるかもしれませんが
- 目標設定や、会社の数値の伸びなどしっかりと開発案件が事業を伸ばしている雰囲気を大事にしているなと感じています
- SlackにはUserVoiceというチャンネルがあり、セールスチームやカスタマーサクセスチームからお客様の声が日々届きます。喜びの声を目にしながら働けるのは本当に楽しい瞬間です
スプリントの振り返りについて
- 2週間のスプリントが完了し、次のスプリントの開始前にレトロスペクティブとしてKPTで2週間のスプリントを振り返り次のスプリントに活かす動きをしています
- ファシリテーターは持ち回りで行い、雑談もベースにしながら、ファシリテーターの好みの音楽を流すなど振り返りやすい空気の中行われています
- Keepではちょっと雑談しながら、Problemはしっかりと再発防止をするなど程よい空気感があり、この振り返りが好きだったりします
まとめ
- クロスマートはお客様の声起点で開発を行っています
- そのため業界知識のインプットなど会社のメンバーが全力でサポートしてくれます
- そのためのドキュメント文化、ログ文化も根付き始めているのでキャッチアップがやりやすいです
- ”教科書的なスクラム開発”と言われたぐらい安定した開発フローを実行しています
- お客様に届いた喜びの声もリアルタイムに届く環境です
- クロスマートでは一緒に働く仲間を募集中です!!!
以上です。
基本的な話が多くなってしまいましたが、
このお話を読んでちょっとでも気になった方がいたら
「話を聞きに行きたい」を押してみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。