継続的なチーム開発・改善に「効果はバツグン!」な仕組み7選

こんにちは。クロスマートで請求書を始めとした帳票サービスの開発を行っているDev2 テックリードのたけじい(@pouhiroshi)です。

半年間の執筆目標を掲げたおかげで、毎月ブログ記事を書く習慣が身に付きました。これからも頑張っていきますので、ご愛読のほどよろしくお願いいたします。

クロスマートの開発チームは、受託開発のように「納品して終わり」ではなく、そこからが本番。 ユーザの皆さんが「便利だね、無くてはならないね」と思っていただけるように、機能改善や性能改善なども、新規サービスの開発と並行して継続的に行っています。 そのためには、価値を提供し続けられるよう、技術や知識を常にアップデートし続け、製品(サービス)に反映し続けられる組織である必要があります。

とても大変なことではあるのですが、クロスマートプロダクト開発チームには、それを可能にする素敵な仕組みがたくさんあります。 今回はその中で私がとても気に入っていて、効果はバツグン!な仕組みを何と7つも!自慢ご紹介したいと思います。 (すみません、ポ◯モンはあまり詳しくないです)

開発組織の運営や改善にお悩みの方々の参考になれば幸いです。

Gatherによるバーチャルオフィス

Gather上の開発チームオフィスの様子

開発チームではGatherを使ったバーチャルオフィスを導入しています。全社的にはZoomを使っていますが、開発チームメンバー(PMも含む)はGatherを普段利用しています。

Gatherの魅力は「気軽にビデオ会議を開催できる」点です。ZoomのようにURLを共有する手間をかけずに一瞬で会議が可能です。例えば、ちょっとした相談やアイデアブレインストーミング、即席のミーティングなどがスムーズに行えます。また、Googleカレンダーと連携して場所の予約やスケジュール通知も行えるため、予定の把握もバッチリです。

Googleカレンダーと連携し、予定把握もバッチリ。Gather上の場所指定で予約も可

Gatherでは、仮想オフィスのレイアウトも自由にカスタマイズでき、各プロジェクトチームごとに専用のエリアを設けています。これにより、プロジェクトメンバー同士が気軽に集まりやすくなり、コミュニケーションが円滑に進む環境が整っています。日常のちょっとした会話も生まれやすく、リモートワークならではの孤独感も軽減されます。

改善タスクありがとう通知(by Jira)

改善タスクを作ったり担当したりするとSlack通知で褒め称えてくれる

サービスはリリース後も日々改善が必要です。新機能の開発だけでなく、既存機能の改善にも注力しています。そこで導入したのが「改善タスクありがとう通知」です。タスク管理にJiraとSlackを利用し、改善タスクに「ありがとう」通知を送る仕組みを作りました。

改善タスクに「ありがとう」通知を送る仕組みは、Jiraのタスクに「改善」というラベルをつけると、それをトリガーにしてSlackに通知が流れるというものです。これにより、改善に取り組んでくれたメンバーをチーム全体で賞賛し、リスペクトの気持ちを伝えることができます。通知は、エンジニアだけでなくPMやカスタマーサポート、営業チームなど、関連する全てのメンバーに届きます。これにより、開発チームの努力が社内全体に伝わり、チーム全体で感謝の気持ちを共有できるのです。

レビュー依頼フィルタ(by Jira & Slack通知)

ザキさんが作ってくれたフィルタを活用

開発チームではコードレビューを活用していますが、レビュー依頼が特定の人に集中する課題がありました。そこでJiraのカスタムフィルターを使ってレビュー依頼の可視化を図りました。さらに、このフィルターを使ってSlack通知を設定し、レビュー忘れを防止しています。

このフィルターを導入することで、レビュー依頼のステータスを一目で確認できるようになりました。レビューの進捗状況や未完了のタスクを簡単にチェックできるため、レビューの遅延を防ぐことができます。また、Slack通知を設定することで、レビュー依頼が発生した際に即座に確認できるようになり、迅速な対応が可能になりました。これにより、コードの品質向上と開発スピードの維持が両立できるようになりました。

例えば、私はこのフィルターのURLをコピーして、1日3回メンションを自分のSlackチャンネルに通知するようにしています。これにより、レビュー忘れが大幅に減り、(私がレビューを止めてしまうが減ったため笑)チーム全体の生産性が向上しました。

ちゃたろう(飼い犬)が言ってるんだからみなければという動機づけ

コードレビューコメントのルール

レビューコメントのルール。お互いの心理的安全性が高まります

開発チームでは、第三者によるコードレビューを行い、最低一人の承認を得ないとリリースを行えないフローにしています。

しかしレビューあるあるですが、どうしてもコードレビューの指摘は「人によって考えが違う」ことがあり、これは対応すべきことなのか迷ってしまうようなことがあります。 また、些細な問題(コメントのスペルミスなど)についても、気にする人もいればそうでない人もいるでしょう。あまり本質的でない箇所について時間をかけてレビューしたり修正したりするのは、コストパフォーマンスが良いとは言えません。 そう言ったことが積み重なって、レビューに対するアクションに必要以上に時間がかかったり、心理的ハードルを上げてしまっていました。

そこで開発チームでは、コードレビューコメントを[MUST], [SHOULD], [IMO], [Q] にレベル分けするルールを策定しました。 MUST, SHOULD は最優先に対応が求められますが、IMOコメントだけの場合は、その場で修正する、別の機会に対応する、参考までに留める、など、対応はレビューイ(レビュー依頼側)が選択できます。

挙動に問題がない指摘ならIMOコメントにすることが多い。IMOのみならPRはapproveします。

IMOな意見でも、レビューイが「なるほど、これは指摘の通りだ」と納得すれば、その場で修正します。このような前向きなやりとりはお互いの技術レベルを向上するのに、とても役に立っていると感じます。

「コメントレベルを策定する」というちょっとした工夫だけで、お互い前向きな形でレビューに臨むことができ、レビュースピードも上がる、良い仕組みだなと感じています。

マストワン(スプリントプランニング)

振り返り会でマストワンの達成を報告

スプリント終了時に、「いつもいくつかのタスクは残ってしまうことが多いので」達成感を感じにくいという意見から「マストワン」の仕組みを導入しました。 これは、スプリント計画時に各自「これだけは完了させる!」というタスクを設定し、振り返りでその達成を報告・賞賛する仕組みです。これにより達成感を得られる機会が増えました。

この取り組みは、スプリントの振り返りでタスクが完了しなかった際のネガティブな感情を軽減し、ポジティブな達成感を得ることを目的としています。各メンバーが設定したマストワンタスクを完了することで、個々の達成感が増し、チーム全体の士気も向上します。また、この取り組みにより、メンバー同士の賞賛やリスペクトが自然に生まれ、チームの結束力が強まっていると感じています。

達成した人は毎回表彰される

10分勉強会

テーマは技術に限らず多種多様

「学習する組織」を体現する開発チームの素敵なイベント「10分勉強会」は、エンジニア・PM、シニア・ジュニアに関係なく、持ち回りでテーマを決めてLTを行う社内勉強会です。テーマは技術に限らず多岐にわたり、発表の経験を積む場としても利用されています。

PMの杉原さんが始めたこの会は、今や社外にも誇れる素敵なコンテンツになりました。毎回異なるメンバーが発表を行い、新しい知識や視点を共有することで、チーム全体のスキルアップに繋がっています。発表テーマは技術的な内容に限らず、各自が興味を持ったトピックや最近学んだことなど多岐にわたります。この勉強会は、発表の準備や発表そのものを通じて、メンバーの成長を促進する重要な場となっています。

最近では、弊社の採用面談を受けている・受けようとしている方にも見学していただけるような、自慢の会になっています。 この勉強会は、新しいメンバーにとってもクロスマートの学習文化を体感できる貴重な機会となっています。

勉強会もGatherのスペースで行っています。そろそろ手狭になってきました。

月イチ1on1

1on1をやる理由をしっかり提示

プロダクトチームでは、社員・業務委託関係なく、月に一度の1on1を実施し、メンバーのコンディションをキャッチアップしています。お話を聞く担当も毎月変更することで、新たな視点からのフィードバックを得られるようにしています。

1on1では、日頃の業務状況や(社員の場合は)個々のキャリア目標について話し合うことが中心です。また、メンバーが抱える悩みや困りごとを共有し、適切なサポートを提供することも目的としています。リモートワークが中心の環境では、顔を見て直接話すことが少ないため、1on1を通じてメンバー同士のコミュニケーションを強化し、信頼関係を築いています。

さらに、1on1でのフィードバックを基に、マネージャー陣がメンバーの成長を支援するための具体的な施策を考えています。これにより、各メンバーが自身の目標に向かって成長できる環境を整えることができています。産業医の先生にも褒められるほどの良い取り組みで、メンバーの健康管理やストレス軽減にも大いに役立っています!

産業医の先生に褒められる仕組み

まとめ

クロスマートの開発チームでは、日々の業務において学び合い、互いに賞賛し合い、生産性向上を目指して挑戦し続ける文化を大切にしています。改善のアイデアや仕組みは、ほぼボトムアップでメンバーから提案されます。

そして、その提案をやってみよう!と一緒に前向きに取り組んでくれる仲間もとても多いように思います。

大事なポイントは「信頼」「称賛」「向上心」これらをおさえた仕組みであれば良い効果を生むと感じています。

こうした取り組みを通じて、私たちクロスマートの開発チームは常に進化し続けています。新しい技術や方法を積極的に取り入れ、メンバー1人1人が最大限の力を発揮できるよう努めています。これからも、より良いサービスを提供するために挑戦を続けていきます。

もし、あなたもこのような環境で一緒に成長し、素晴らしいプロダクトを作り上げたいと感じたなら、ぜひ一緒に働きましょう!

クロスマートではエンジニアやBizDevなど広く仲間を募集しています。興味のある方はぜひご連絡ください。

一緒に切磋琢磨できるチームで、楽しみながら、良いサービスを作りましょう!

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