社内で最古参の開発者 / EMが4ヶ月の育休を取った話

クロスマートでエンジニアマネージャー(EM)、バックエンド開発を担当している山田です。

 

私事ですが2023年12月に第二子が誕生しました🎉🎉🎉

それに合わせて育休を取ることにしたので、その体験記をお話します。

 

なぜ育休を取る決断をしたのか?

1. 妻や子供、家族を大切にするため

妊娠が分かったタイミングから、育休どうしようか?と考えていた際に妻と相談した所、「1人目の子供を産んだ時は実家に戻ってたし意外とどうにかなったけど、2人目は肉体的にも精神的にも1人では耐えられない。」という結論が出ました。

前提として自分は在宅勤務を行っているので、育児に参加出来る時は積極的に参加していたのですが、それであっても2人を見るのは大変だろう。となり育休を取る事にしました。

 

2. 仕事の属人化を少しでも解消したかった

自分が社内のエンジニアチームの中でどのような属性を持っているかで言うと…
"最古参" + "エンジニアマネージャー"+"開発のいち小規模チームのリーダー"
という特徴があります。

自分で言うのも何ですが、エンジニア組織を運営するに辺り、欠けてしまうとダメージが大きい人材の1人です。

離脱した時に与えるダメージが大きい = 仕事の属人化が進んでいる。と考えるとこの状況は褒められた状況ではない。と考え、それを解消する目的も育休に含んでいました。

 

3. 育休に興味があった

シンプルに「子供が生まれた人しか取得できないスペシャルな休暇」に興味がありましたw

別のNote でも記述があるように、弊社の産休育休の取得率は日本の企業としては驚きの100%です。
が、すでに子持ちだったりという事で社内で育休を取る男性社員の割合は少なく、中でもエンジニア組織のメンバーが育休を取得するのは自分が初めてです。
なので、「もし育休を取得したらどうなるか?」を確かめる人柱になってみたいとも思っていました。

また、会社としても「家族・子供が優先である」という文化が深く根付いているので、殆ど躊躇することなく育休を取得する決断をしています。

 

育休に入る前の準備

育休は突発的なものではなく十分な準備期間があるため、具体的には以下のような作業を行いました。

 

全員に対して、「自分は育休中に業務に参加しない」という"覚悟"の表明。

自他共に実はこれが一番大事なんじゃないかと思っています。

 

1on1の分解

それまで自分が受け持っていた対エンジニア(全員)の1on1を各チームのリーダーが分担して行うようにしました。

 

歴史的な積み上げの資料化

プロダクトの中で、なぜこのような設計なのか?や、一般的なお作法から逸脱している箇所の理由説明、どのようなプロセスで決定されたのか?を可能な限り資料に落とし込みました。

 

調査手順の体系化

社内のCSチームから調査系の作業依頼が来た場合に、「この内容の場合はどこを調査するべきか?」を体系化して、調査者が初見の場合でも可能な限り素早く対応出来るようにしてます。

 

権限の譲渡

権限の問題で自分にしか出来ない事がいくつかあったので、事象に合わせて各メンバーに権限を譲渡する作業を行いました。

 

仕事の引き継ぎ

最後に、育児休暇に入る直前まで行っていた仕事を関係者に分散して育休に入りました。

 

育休中に何をしていたのか

育児だよ!!!!

 

復帰後はどうなった?

復帰後はそのまま元のエンジニアマネージャーのポジションに復帰しています。

最初の3日くらいは簡単な開発作業を実施しつつ、育休中に起こった変化の情報収集を行い、1週経過するころには元の業務に復帰した形になりました。

 

育休を取って良かった事

家族の時間が大幅に増えた事

育児のための休暇なので当たり前ですが、妻や2人の子供と関わる時間が大幅に増えました。

仕事をして家族に貢献するのも悪くないと思っていましたが、やっぱり子供の相手をするのは楽しいです。

特に子どもたちの成長も間近で感じられたのが何にも代えがたい経験でした。

 

意図せず自分の時間が作れた事

上の子はいつも通り保育園に行き、生まれてきた下の子もお昼寝をしていたり、なんだかんだで日中に合わせて2時間位は自由な時間が生まれます。

その間に積んでいた本を消化したり、育児で疲れた体をリフレッシュしたりと、普段仕事をしていると味わえない体験が沢山できました。

 

育児休暇で失敗したこと

育休は不可抗力で延長してしまう場合がある事

当初、育休は生まれてから約2ヶ月の育休を取得予定だったのですが、当初の終了予定日が近づいても妻の調子が回復しなかったことで更に2ヶ月延長しました(合計4ヶ月取得)

「たった2ヶ月だから」とエンジニアマネージャーが中期的な視点で行う業務はそのままにして離脱したのですが…。
合計4ヶ月ともなると、それらの業務の面倒を誰も見ていない状態誰かに譲渡してから離脱したほうが良かったなと後悔しました。

もし次の機会があれば相当期間いなくなることを前提にタスクを手放すように調整をしたいなと思いました。

 

最初の給付金が振り込まれるまでに思ったより結構時間がかかった事

育休を取得すると国から給付金が振り込まれます。

www.mhlw.go.jp

が、この給付金は最初に振込されるまで少々タイムラグがあります。

自分の場合は、12月末に11月稼働分の給料が振り込まれた後は、3月前半まで無収入で過ごす事になってしまい、意図せず自由に使えるお金が無くなりかける。という悲しい事が起こりました。

育休に入るにしても2~3ヶ月程度は仕事しなくても問題がない位の金銭的余裕がないとなかなか厳しい事になってしまうな。と実感しました。

 

育児休暇を終えて一言

この経験を踏まえた上で、他のメンバーから「育児休暇を取るべきか?」と質問された場合、「取るべき」と答えます。

前述しましたが、子どもと一緒に過ごす時間は何にも代えがたい時間である。と育休を通じて再確認できました。

今後もその時間が取れるようにみんなで協力できる体制、文化、仕組みづくりを継続的に行っていきたと思っています。