22歳のエンジニアが、フロントエンジニアの面接に開発メンバーの一人として参加するようになってみての所感

はじめに

お久しぶりです! クロスマート株式会社では主にフロントエンドのタスクを勉強させていただきつつ、スクラムマスター的なことをざっくり担当しております。ナイスガイの福留です。

高卒後五年目、クロスマート歴も一年を超え、新しいことに挑戦する機会が増えてきました。

本日は、その中から特に新鮮味を持って行わせていただいている、企業の開発メンバーとして面接に参加するという経験について記事を書かせていただこうかと思います。

ぜひ最後まで読んでいっていただけると幸いです!

また以下から弊社のエンジニアチームによって投稿している記事一覧が閲覧可能です。

xmart-techblog.hatenablog.com xmart-techblog.hatenablog.com

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この記事について

この記事では、私が開発メンバーの一人として面接に参加している上で考えたことや、 (私自身ジュニアなのかミドルなのかよくわからないスキル感ではあることを自覚した上で)生意気にもスキルを評価させていただく上での観点についての現時点での思いを書きます他、 面接官として、会社に必要な人材とはどのような人物像というのをこの記事を執筆しながら考えていければ良いなと思っております。

また転職活動時に個人的にQiitaにて執筆した、20歳のエンジニアが15社(くらい)カジュアル面談受けてみての所感のアンサー記事に出来ればエモいなぁと思ってます。 頑張ります。

対象とする読者

  • 私と同じように、若手エンジニアの立場から面接官を担当することになった方
  • スタートアップの面接を受ける、ジュニア〜ミドルクラスのエンジニアの候補者の方

書くこと

  • 若手エンジニアが面接官として参加する背景
  • 面接官としての役割とその重要性について、考えたこと
  • 実際の面接での経験談や学び

書かないこと

  • (当然ですが、)企業、個人の特定につながりかねない情報
  • 候補者の方の情報の全て

面接に参加するようになってみて

どんな立場から候補者を見るべきか

弊社では、二次面接においては開発メンバーの2 ~ 3人ほどで面接を行うことが多いです。

フロントエンジニアやフルスタックの候補者の方の面接において、私は以下のような観点から候補者の方を評価することを組織に求められているように感じます。

  • フロント技術において、スキル感は妥当であるか(オーバースペックでは無いか? メンバーと比較し、ざっくり、どの程度のレベルであると推測されるか)
  • チームメンバーとして、コミュニケーションを円滑に行えそうであるか

また、若手の正社員エンジニアという立場から候補者の方を見させていただく上で、候補者の方のニーズに沿った経験が出来そうであるか、という事も重要だと思っています。

定着率のためという言葉が記事としては適切なのかもしれませんが、個人的には、どちらかというと、「楽しく働けている。良い経験を積めている」と感じて欲しい気持ちが大きいです。

数字とか組織とか抜きにミスマッチって悲しいじゃないですか。ですよね?

面接官をやるようになった背景

シリーズBの資金調達を終えたグロース期のフェーズで、私が入社するまではフロントエンドは業務委託のエンジニアの方や、主にサーバーサイドのエンジニアの方がフルスタックに開発を行っていました。

(シード 〜 アーリー期ではフルスタックの強い方が主になり、ザクザク作っていかれてたようです。)

フロントエンドの一人目正社員エンジニアとして採用いただき、その後も正社員としてはフロントエンド専従は自分一人です。

ある程度自走して開発を行えると評価いただき、新規プロダクトの開発ではフロントエンドの開発を一人で任せていただき(リリースにはレビューを必須としているので、レビューや検証では業務委託の熟練のエンジニアの方々に見ていただいていました)、無事第一フェーズのリリースまで完了出来ました。

そういった背景から、正社員フロントエンジニアの候補者の方の面接において、技術面の評価という形で開発メンバーの一人として面接に参加しています。

そもそも面接官とは何か

面接官という言葉について、上に挙げたQiitaの記事を執筆した当初(候補者の目線のみ)と今(面接官を何度か経験した現状)では、正直、認識が大きく変わっています。

この章では、自分の中で面接官という言葉がどのように認識が変化したかを書きます。

一番大きな違いとして、以前までは「面接官は技術力の高さ・自走力やアウトプット能力、コミュニケーション能力が高いかどうかを評価するもの」と考えていました。

しかし、自らが面接官としての経験を積む中で、この認識には大きな変化が生まれました。

具体的には、単に候補者の方の技術的な知識や経験、能力を評価するのではなく、「その人が私たちの企業の現時点のフェーズにとってどれほど貴重な人材なのか」や、「チームや文化にどれほどマッチしているのか」という観点から、候補者の方とお話しさせていただく必要があると考えるようになりました。

技術の進化や業界の変動は速く、特定の開発文化やチーム編成での「これが正解」というものは存在しないと思います。

さらに、各企業やチームの背景、文化、技術スタックはそれぞれで異なります。

弊社の開発チームも特別ベストプラクティスを持っているわけではありません。私たちのアーキテクチャや技術選定も、私たちのニーズや状況に応じて選ばれています。だからこそ、技術の「高さ」に基づく一方的な評価は、実際は不可能であると感じます。

コミュニケーションの取り方やアウトプットへの態度、開発への姿勢も同様に、企業のフェーズによって、組織から求められる能力は違います。

よって、面接官というのは候補者に対して上下関係のあるものではなく、「対等な立場から、現時点での企業とマッチするかどうかを確認する役割」であると考えます

面接官として私が面接に参加する上で、会社から求められることは何か

この章では、現時点での会社のフェーズに対し、一人目正社員フロントエンジニアとして私が面接に参加する上で、会社からどのような振る舞いを求められているかについて考えたことを書きます。

割とセンシティブな話題な気がしますが、若手エンジニアの立場で、面接官として候補者の方とお話しする立場で面接に参加するにあたり、自分が会社から何を求められているかを考え続ける必要があるのでは無いでしょうか。

記事のターゲットとしている、「私と同じように若手エンジニアの立場から面接官を担当することになった方」に向けた章です。

"会社の求める人材"

会社の求める人材とはどのような方なのかについてです。

一概に「どの企業もこういった人材が欲しい」という人物像では抽象的すぎるので、グロース期である弊社がどのような人と一緒に働きたいと考えているのか、という疑問を自分に対して投げかけてみます。

まず、グロース期に会社が求めるエンジニアというのは以下のような人物像と考えています。

  • 自分で課題を発見し、解決策を提案し、実行に移せる主体性
  • 新しいメンバーやチームのリーダーとして行動できる能力
  • 誤解を防ぎ、プロジェクトを円滑に進めることができるコミュニケーション能力
  • 他のメンバーと協力し、チーム全体としての成果を出すことを重視する姿勢
  • 企業のビジョンや目標(コアバリュー)に共感し、それを技術的な側面からサポートできる思考や姿勢

  • 新しい技術やツール、業界のトレンドをキャッチアップし、自ら学ぶ意欲

  • ユーザーのニーズやフィードバックを理解し、それを元に製品やサービスの改善に取り組む姿勢

会社に所属するプレイヤーとして、周囲と協調し仕事を進める能力メンバーの一人として、チーム全体の能力を底上げする自己改善意欲ユーザーに寄り添う事の出来る姿勢の3つに重点があると考えます。

成長期であるため、採用後も人員が増えていくことが予想される点においての協調性、チームや文化作りにおいて周囲に良い影響をもたらす自己学習の習慣、売り上げを伸ばしていく上で顧客に向き合う姿勢はグロース期の企業にとっては重要であると考え、以上のような観点で候補者の方が会社にとってどのような存在となるのかを、若輩の立場ではありますが見定めていくために邁進することが、私のような若手エンジニアが面接官を担当する上で、義務なのではないかと思います。

"フロントエンジニアとしての評価基準"

先に挙げたように、候補者の方とお話しする上で重要となるのは、「候補者の方のスキルや能力がどれだけ高いか」ではなく、「候補者の方のスキルや能力が現段階の自社の求める人物像と比較し、どれだけマッチするか」であると考えています。

よって、フロントエンジニアとしての評価基準としては、現在の自社の成長フェーズと照らし合わせ、以下のような基準で候補者の方を見定める事が私に求められていると考えています。

自社のフロント技術と被る・近しい技術に対する知識や経験がどの程度あるか

例えば自社ではフロント開発にvueを採用しています。

コンポーネント単位で画面開発を行い、CSSフレームワークを使用しデザイナーの作成したfigmaのレイアウトを実現し、データストアライブラリを使用し状態管理を行っています。

TypeScriptを用いて型による可読性を担保し、多数の画面はSPAとして実装しています。

それらの知識をベースに、候補者の方に技術的な知見、経験についての質問を行い、スムーズなオンボーディングが可能であるか、あるいは勉強期間を設ける必要があるのか、設けることになればどの程度勉強期間を取る必要がありそうか、といった点を客観的に評価することが重要です。

自走力(主体的に開発をある程度進められるという意味)

自己管理能力や、フィードバックの受け入れ姿勢について、技術選定を論理的な理由で行ってきたか、等です。

職歴書をベースに、候補者の方の経験に対する質問や、考え方を質問しタスク進行の能力を評価しています。

自走力(技術研鑽の意味)

メンバーの一人として、チーム全体の能力を底上げする自己改善意欲と被る部分で、他のメンバーのモチベーションに良い影響を与えたり、その後入社するメンバーのロールモデルとなるほか、業務の効率化や新技術の導入を行う際に、自己的に技術研鑽をおこなっているエンジニアがチーム内で大きな割合を占めることは適応能力の面でアドバンテージとなります。

特にフロントエンドは技術の進化が早く、安定版のバージョンが数年後には非推奨となったり、サポートが終了することが多々あります。

そういった変化に対応していく能力は、弊社での評価基準として重要なものと考えています。

軟技能(コミュニケーション能力、問題解決能力等)

他のメンバーと円滑なコミュニケーションを取れることや、人間関係・プロジェクトでの問題を解決する能力は、チーム開発を行う上でとても重要と考えます。

チームとの会話の雰囲気のフィット等も含みます。

一時間未満の短い時間で、しっかりと評価する事が自分に出来るとは思いませんが、過去の経験を質問したり、面接中でのコミュニケーションの取り方からなるべくこの辺りを汲み取れればと思っています。

弊社はコミュニケーションコストの削減については一層重きを置いているため、他の項目も重要ですが、軟技能の評価は私も特に重視しています。

参考書籍

Scaling Teams 開発チーム 組織と人の成長戦略 (Compass Booksシリーズ)

小さな会社がITエンジニアの採用で成功する本 自社にピッタリの人材がみつかる

最後に

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

弊社ではバックエンド、フロントエンドエンジニアの方を募集しています。

社員を第一に考える、とても働きやすくチャレンジしやすい・スキルを上げながら働くことの出来る会社です。

クロスマート株式会社について気になった方がいらっしゃいましたら、以下のリンクから「話を聞きに行きたい」をお願いします!

https://xorder.notion.site/730a1e5f5d2f40a186dc84fa108be1a6